「年を取ると、代謝が落ちて脂肪がつくようになった。」「昔はよく食べても太らなかったのに今は少し食べただけで太る」「ごはんの量を減らしてるけど、痩せない」という声を皆さんよく聞くと思います。
そう思うだけで、年を取ること、大人になることが嫌になってきますよね。
「年を取ると若い頃とは違って代謝が落ちるから~」と言われると絶望しかありません。
しかし、実は年を取って大人になり、代謝が減ったから太ったわけではありません。
30代から40代にかけて人間はあることがシフトチェンジしたので、食べて脂肪がつきやすい体になるのです。
そこをちゃんと理解すれば、むしろ若い頃よりも持久力は上がり、より健康的な体をつくることができます。
今日は30代、40代からなぜ少量の食事で太りやすくなるのか、30代、40代以降痩せて健康な体をつくるために何をすればいいか紹介します。
また、本日の内容は脳リハビリテーションを専門とし、脳機能を生かした人材開発を行う「ユークロニア(株)」の創立者、菅原洋平さん執筆の「頭がいい人は脳を「運動」で鍛えている」の著書を参考にさせていただきます。
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今回の内容に関してさらに深堀して自分の健康管理に取り入れたい人はぜひ読んで頂きたいです。
痩せる方法を知るために、なぜ大人になると脂肪がつきやすくなるのかを知る
まず、若い頃はたくさん食べても太らなかったのに、年を取ると脂肪がつきやすくなる原因を教えます。
まず、私たちが日々の生命活動(心臓を動かしたり、運動したり、テストの問題を考えて解くなど)をするためのエネルギーは細胞から作られます。
その、エネルギーがつくられる細胞の場所が若い時と、そうでないときで変わってくるのです。
若い時、20代くらいまでは細胞基質の解糖系という場所でエネルギーがつくられ、30代以降からミトコンドリアでエネルギーがつくられるようシフトチェンジしていきます。
解糖系でエネルギー作る方法
解糖系でエネルギーをつくるために、糖が必要です。炭水化物にも含まれる糖です。
若い時はほぼこの解糖系でエネルギーが生成されるので、多くのご飯を食べても太りません。
そしてこの解糖系でのエネルギー生成を多く占めるのが20代までです。
若い学生が勉強に疲れたとき、チョコレートなどの甘いものを食べて復活することができるのは食べた糖を利用して解糖系でエネルギーをつくることができたからです。
ミトコンドリアでエネルギーをつくる方法
30代以降から徐々にミトコンドリアでエネルギーがつくられるようになります。そして徐々にミトコンドリアでのエネルギー生成が大部分を占め、解糖系でのエネルギー生成の割合は小さくなります。
このミトコンドリアでのエネルギー生成に糖を必要としません。
年を取って、多く糖分をとっても、エネルギー生成に使われないので、脂肪として蓄積されてしまいます。
だから、若い頃と同じ量の食事をしても、年を取った時の方が脂肪がつきやすくなるのです。
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大人になっても痩せる方法、健康な体になる方法
では、30代、40代以降、どうすればいいか、それは、エネルギーを生成するミトコンドリアを増やせばいいんです。
どうすれば増えるか…
その答えは運動です。
さらに、持久力を高める運動が効果的です。
ミトコンドリアでのエネルギー生成の仕組みは難しいのでここでの解説は省きますが、簡単に説明すると、ミトコンドリアは常に酸素を欲しがっています。
運動をし、人が酸素を消費することによってよりたくさんのミトコンドリアが生成されます。ミトコンドリアは細胞分裂をしなくても、運動により勝手に増やすことができます。
30代、40代以降になったら若い頃より運動の習慣を取り入れることによって、仕事でも疲れにくい体になります。
年を取って、体に良い変化もある
解糖系でのエネルギーの生成はパワーがありますが、持続力がありません。逆にミトコンドリアでのエネルギー生成は初めのパワーは出てきませんが、持続力があります。
年を取ってから大人が山登りを趣味にするのも、このミトコンドリアでのエネルギー生成によるものも考えられます。山登りは持久力がとても大切ですもんね。
若い人が山登りをして、最後の方は年を取った大人の方に抜かされは経験はありませんか?
これは、「若い人の解糖系」と「年を取った大人のミトコンドリア」の違いだと考えられます。
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もっと健康的で実践的な体作りをしたい方へ
今回作業療法士の菅原洋平さんの著書の「頭がいい人は脳を「運動」で鍛えている」を参考にさせていただきました。
この著書では、エネルギー生成以外のこと、睡眠や自律神経、人間の脳機能に着目して、より健康な体作りを紹介しています。
そして、この本はとても読みやすかったです。他のビジネス書と比較すると内容が理解しやすく、頭に内容がちゃんと入ってきました。
自分の体調や仕事を良くしたいけど、どの本がいいのか迷う、本に挑戦するけど、内容が難しくて挫折しちゃうという方は、菅原洋平さんの著書なら間違いないと思うので是非読んでみてください。
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